境界の彼方「名瀬家」は奈良ホテルが舞台 ならまちの守り神はお隣さん
京アニ作品の舞台となった古都奈良の由緒ある最高級ホテル「奈良ホテル」が名瀬家にあたる。ともにかっての興福寺大乗院に由来がある。
2016.12.3
By ashita nara promunade
ならまちの守り神 瑜伽神社(ゆうがじんじゃ)
もともとここは、興福寺大乗院の境内(もともとは元興寺)でもある。
平安期になって藤原氏の権勢盛んになるにつれ、その氏寺である興福寺の大乗院がこの山麓に移され、さらにその鎮守社として幣物を奉って篤く崇敬、社の名もその宗論の「瑜伽」と呼ばれている。
特筆すべきは、京アニ作品の舞台となった古都奈良の由緒ある最高級ホテル「奈良ホテル」に隣接する。奈良ホテルが「名瀬家」の舞台とは、驚きの名門大豪邸だ。
奈良ホテルから徒歩約10分のすぐ東に位置する。
名瀬家の所在地から考察すると、この社は、名瀬家の守り神(氏神さま)でもあろう。
(これはあくまでも京アニ作品の空想的歴史考察)
そして京アニ作品の舞台「花野寺駅(近鉄西大寺駅)」は、ここから西約5㌔の地点。平城京跡地の近く。未来、秋人は、最寄り駅(西大寺駅)から橿原神宮まで近鉄電車で通学したのだろうか?
ただ、最寄り駅と行っても近鉄奈良駅や同大宮駅を経由する必要があり、これもドラマチックな描写となっている。
由来
ここ瑜伽神社(ゆうがじんじゃ)の階段に立つと、君の名はで多くの人の心をつかんだ有名なあの神社の聖地である「階段」の場面を思い興す。
階下に広がる風景や神社を覆う背景は全く違うけど、ふとそう感じた。
ご祭神は、宇迦御魂大神(うがのみたまのおおかみ)様、別名「豊受大神」様と申す。
伊勢の神宮「外宮」に鎮り坐す大神様と御同神です。
一粒の種から万倍の豊穣をもたらすように、無から有を生み、小を大に導いてくださる広大無辺の御神徳をおもちの大神様です。
それ故に縁結び、子孫繁栄、商売繁昌等福徳を頼来して、人間生活の幸福をお守護くださ
る神と崇め奉っています。
かって飛鳥神奈備(あすかかんなび)に飛鳥京の鏡守として斎き祀っていた社を平城遷都と共にこの地に遷し奉って現在に至っています。
そのことからこの山を「平城(なら)の飛鳥山」とも言い、現在は全域が歴史的風土特別
保存地区(春日山特別保存地区)に指定されています。
もとは元興寺禅定院の鬼門鎮守の社で、神社名は飛鳥古京の本宮に対して「今宮」と称されている。
秋の歳時記
実りの秋、ならの山々も色づき、各地で伝統の果実が熟す季節!
写真は奈良博展から「昔のなら」イメージ画
万葉歌碑(平城飛鳥万葉故地顕彰)
ふる里の飛鳥はあれど青丹よし 平城の明日香を見らくしよしも
作者 女流歌人 天平5年作
大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)
【補足】
桜楓歌碑=瑜伽山桜楓歌名勝顕彰
春はまた花に訪ひこむ瑜伽の山 けふのもみぢのかへさ惜しみて
作者 梶野土佐守従五位藤原良材
(かじのとさのかみじゅごいふじわらのよしき)